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【第3回】クレーム対応が嫌な仕事から”面白い仕事”に変わった時

一般社団法人日本クレーム対応協会 谷厚志3分で読めます

前回、私は「クレーム対応の仕事にちゃんと向き合おう」と決めました。

とはいえ、毎日クレームの嵐。

怒鳴られる。
言ってる意味がわからない。
無茶な要求をされる。

当たり前ですが、ひどく落ち込みます。全く楽しい仕事ではありません(笑)。

そこで私は考えました。

「どうしたら、クレーム対応で落ち込まなくなるんだろう?」

たくさんの時間を費やしましたが、ある考え方にたどり着きました。

それは、

「クレーム対応をすると、人にはできない経験が増える」

ということでした。

・怒りのスイッチが入っている人と話す。

・自分とは価値観が違う人の話を受け止める。

・ビックリするくらい、とんでもないことを言われる。

これって、普通の仕事ではなかなか経験できません。

しかも私は、もともとタレントを目指していた人間です。

「これ、後で人に話せるネタになるやん!」

そう思った瞬間、クレーム対応を見る目が少し変わりました。

もちろん、その場では大変です。

でも、

「今日も一つ、人生のネタが増えた!」

と思えば、ちょっとだけ面白くなってきます。

実際、この時の経験が、今の私の著書や講演の鉄板ネタになっています。

人生、何が役に立つかわかりません(笑)。

そして、クレーム対応と真剣に向き合う中で、私はもう一つ、大きなことに気づきました。

それは、

お客様は「問題を解決してほしい」だけで怒っているわけではない。

ということです。

「私の話を聞いてほしい」

「自分の気持ちをわかってほしい」

「こんなことが起きて不安なんです」

そんな気持ちが、その怒りの奥に隠れていることが多いのです。

そこで以前、社長から言われた言葉が、もう一度、頭に浮かびました。

” 私心なきこと ”

怒られたくない。早く終わらせたい。面倒なことから逃れたい。

これでは、全部「自分のため」です。

そうではなく、

「この人は、今、何を感じているんだろう?」と考える。

相手の話をちゃんと聴く。

相手の気持ちを理解しようとする。

つまり、

「お客様の良き理解者になる」ことを意識するようになりました。

すると、不思議なことが起こりました。

「ちゃんと話を聴いてもらえて、気が楽になりました!」

「谷さん、わかってくれてありがとう!」

「こんなんされたら、ホンマに誰でも笑顔になりますわ!」(大阪のお客さんの言葉)

そんな言葉をいただけるようになったのです。

クレーム対応なのに、お客様と一緒に笑っている。

「教えていただいて、ありがとうございます!」と言って電話を切ることもできるようになる。

そんな瞬間が、少しずつ増えていきました。

そして私は気づきました。

クレーム対応は、嫌な仕事ではない。

”私心なきこと”の精神で人の気持ちに寄り添うことで、

「お客様の怒りを笑顔に変えることができる仕事なんだ」

「お客様相談室はクレーム処理係ではなくて、ファンをつくる部署なんだ」

この発見が、後の私の人生を大きく変えることになります。

そして、もう一つ。

この経験を、同じようにクレームで苦しんでいる人たちに伝えたい。

”怒りを笑顔に変えるクレーム対応法”を日本全国に広めていきたい。

そう思うようになったのです。

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