2026年10月1日。
今日から、すべての企業・組織にカスタマーハラスメント対策が義務化されます。
クレーム対応の仕事に長年携わってきた私にとっても、大きな節目の日です。
暴言を吐かれる。
長時間、拘束される。
無理な要求を繰り返される。
そんな行為に対して、
「お客様だから仕方がない」
「こちらが我慢すればいい」
と耐え続ける時代は、もう終わりです。
働く人をカスハラから守る。これは、とても大切なことです。
ただ、ここで私は、もうひとつ大切なことをお伝えしたいと思います。
「クレーム=カスハラ」ではありません。
クレーム対応の現場に2,000件以上携わってきた私は、クレームには大きく分けて2種類あると考えています。
ひとつは、「良質なクレーム」です。
「説明がわかりにくかった」
「商品に不具合があった」
「スタッフの対応が残念だった」
耳の痛い話かもしれません。
でも、そこには会社やお店側が気づいていなかった問題が隠れていることがあります。
私は、こうした正当なクレームを「有益な批判」だと考えています。
同じクレームを二度と言われないように、商品やサービス、仕事のやり方を変えていく。
良質なクレームは、会社やお店を良くするための「アドバイス」になるのです。
そして、もうひとつが「悪質なクレーム」です。
暴言、長時間の拘束、無理難題な要求など、社会通念上許されない言動や要求。
いわゆる「カスハラ」です。
こちらは、我慢して受け入れる必要はありません。
大切なのは、「見極めること」です。
良質なクレームなのか。
悪質なクレームなのか。
これからのクレーム対応では、まず、この違いを見極める力が必要になります。
そして、対応方法も変えます。
良質なクレームなら、相手の良き理解者になる。
お客様が何に困り、何に怒っているのかを理解して、できることを提案することで、
怒りを笑顔に変えることができます。
そして、同じことを繰り返さないために仕事の改善のヒントにしていく。
悪質なクレーム(カスハラ)なら、毅然とした態度で拒絶する。
どこまで対応するのか。どこから先は対応しないのか。
判断基準を持ち、必要であれば「これ以上の対応はできません」と終わらせる。
私は、これからのカスハラ対策には、「見極め方」と「終わらせ方」
この2つが欠かせないと考えています。
良質なクレームは、仕事を良くするために活かす。
悪質なクレームは、現場を守るために終わらせる。
それぞれに合った対応をする。
これこそが、これからの時代に求められる「超一流のクレーム対応」
だと、私は考えています。
日本クレーム対応協会は、これからも
良質なクレームには「怒りを笑顔に変えるクレーム対応法」を。
悪質なカスハラには「見極め方と終わらせ方」を。
全国の企業・組織に伝えてまいります。
クレームに振り回される人を減らすために。
そして、お客様も働く人も笑顔になれる職場を増やすために。
